四代目店主が語る「又一庵」と又一きんつば」の歴史
静岡県磐田市は、東海道五十三次の二十八番目の宿場、見附宿として栄えた土地です。
江戸時代の『新版諸国道中細見記』という書物の中に、「京より下る人、此処に初めて富士山を見る故、見附と云えり」と記されているように、東海道を京から東へ向かう途中、この地ではじめて富士山を見ることができたことから"見附(みつけ)宿"と名づけられ、今でも町名として残っています。
愛され続けて130年以上…
明治三年(1870年)。又一庵は、この見附の街に創業しました。当時は、見附の宿場の通り沿いに、お餅やお饅頭などを売る和菓子屋さんがたくさんあったそうです。しかし現在では、当時から続く和菓子屋さんは、ほんのごく僅かになってしまいました。
そんな中で、又一庵は、創業以来、歴史の街にふさわしいお菓子づくりの伝統を守り続け、地域では「和菓子といえば又一庵」と愛される和菓子屋として、百三十年以上の長きにわたって歩み続けてまいりました。
「又一きんつば」のはじまり
「又一きんつば」が誕生したのは、ある偶然の出会いがきっかけでした。それは、初代に当たるひいおじいさんが、友人から旅のお土産にいただいた"きんつば"。雪のように銀色に輝く、初めて見る四角い和菓子。一口食べたその美味しさに感動した初代は、すっかり"きんつば"に魅了されてしまいました。
そして、誰に教わることもなく、試行錯誤を繰り返しながら、やっと完成させたその味が、「又一きんつば」だったのです。
手づくりへのこだわり
以来、「美味しい"きんつば"を食べていただくためには、どんなに売れても絶対に一つひとつ手づくりすること…」という初代の言葉を大切に守りながら、「又一きんつば」をつくり続け、当代の私、鈴木康元で四代目と相成ります。現在、又一庵は"きんつば"の専門店として、全国でも大勢のお客様に認めていただける和菓子屋へと成長してまいりました。
これからも創業の心を忘れず、皆様にご愛顧いただける"きんつば"を作り続けてまいります。




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